WISC 生徒の対策と講師のサポート ⑰ WMIだけ低い

query_builder 2024/06/15
世田谷ゼミブログ
IMG-20190524-072316


WISC 生徒の対策と講師のサポート 

⑰ WMIだけ低い






〇前回までのおさらい

方法①~⑪までは、WISC-Ⅳ検査の概論、FSIQや各指標がどのような“知能”を推定しているのか、さらには、指標同士の関係性を解説してきました。ここからは、事例(架空)をもとに、WISC-Ⅳ検査結果から推測される“知能”の特徴が、日常の困り事といかに繋がっているのか検討し、具体的な対策・心がけ等を提示していきます。  


〇こんな傾向はありませんか?(こういうところが見られたらあてはまるかもしれない)

【事例Wさんの場合】  

高校生になったばかりのWさんは、最近“忘れっぽい”ことで悩んでいるようです。教科書・ノートなどの忘れ物はしょっちゅうで、財布やスマホもどこに置いたのか、探し回ることも少なくないようです。また、通学には電車を使っているのですが、乗りたい電車をどうしても1本逃してしまい、5~10分の遅刻も増えてきているようです。  


〇WISC-Ⅳ検査を受けたところ・・・




    WISC-Ⅳ結果 Wさんのプロフィール  


全検査IQ(FSIQ)は「平均」を示しています。4指標も、言語理解(VCI)・知覚推理(PRI)・処理速度(PSI)は、概ね「平均」域にあたりますが、ワーキングメモリー(WMI)はこれらを下回り、「平均の下」に位置しています。

よって、このプロフィールから、周囲の同級生と比較した場合、概ね周囲に引けを取らない知的能力を有しているが、ワーキングメモリー(WMI)のみ不得手であると推測できます。

加えて、“個人の中での能力差”に注目すると、言語理解(VCI)・知覚推理(PRI)・処理速度(PSI)>ワーキングメモリー(WMI)間で、比較的大きな差があるため、いわゆる“生活のしづらさ”を感じやすいと指摘できるでしょう。  


〇生徒の対策

①反復学習を意識しよう!  

新しく挑戦すること、不慣れなことは、どうしても戸惑いやすく、なかなかうまくはいかないものです。そもそも最初からうまくいく、なんてことは誰しも難しいことです。最初は難しくとも、繰り返すうちにちょっとしたコツを掴んだり、気がつくと慣れていたりするものです。不慣れを慣れに変えるには、反復することを諦めない、これに尽きるのかもしれませんね。


②覚えることと“書くこと”はセットで!  

耳で聞いただけでは、どうしても記憶に残りづらくあるでしょう。また、頭の中で「次はこうしてみよう」、「今度は間違えないように」と思っていても、場面が変わると、頭の中もリセットされがちです。普段から、“抜け漏れ”を防ぐためには、後に目で確認できるようにしておくことが最も重要です。覚えておかなければならないこと=書き留めることと、徹底しておく必要があるように思います。


③あなただけのルーティンを見つけてみよう!

どんなに些細なことでも構いませんので、毎日何かひとつだけでも決まったことに取り組んでみましょう。例えば、朝起きたらまずカーテンを開ける、通学時の電車は〇号車に乗る、夜寝る前に1行日記を書く等々。きっちりできなくとも、たとえ三日坊主になったとしても構いません、ゆるく長く、もう一回挑戦してみることです。きっとそうやって私たちの毎日は続いていくはずです。   



〇講師のサポート

①反復学習に馴染めるように!  

相対的にWMIが低くある場合、“注意集中のコントロール”に難しさがあると考えられます。目の前の刺激にのみ注意を向け続けることが、思うようにできないため、同じことを同じように繰り返すことにも支障が出やすくあります。生徒本人の努力だけでは、反復することに馴染みづらくあるため、周囲が「もう一度挑戦してみよう」と促したり、「前回は○○、今回も○○」などと、関連付けてあげるような声掛けも必要かと思います。


②聴覚情報は、なるべく視覚情報とセットで提示を!  

生徒の対策②で示した通り、やはり耳で聞いただけの情報は、記憶に残りづらくあります。宿題の範囲や、次はいつ何時に塾に行くのかの約束など、はじめのうちは、講師側がメモして渡してあげても良いかもしれません。そのうちだんだんと自分で決まった場所にメモをとってもらう、それを講師が確認すると、習慣化するためのステップを踏めるとより良いでしょう。


③周囲の環境づくりに配慮を!  

方法④「WMIとは?」の回でも触れていますが、WMIは時間感覚の発達とも関連があるとされています。WMIが相対的に低くある場合、どうしても“たった今”の情動に左右されやすいとされ、ここを自らの心掛けだけでコントロールするのは、なかなか難しいと考えられています。したがって、なるべくその他の刺激が少ない環境づくりを、周囲が配慮してあげる必要があります。周囲は基本的に“変わらない”、常に“一定であること”は、生徒本人の安心感につながることでしょう。





臨床心理士・公認心理師 堤 梨乃

SMK 薄井 晶






発達障害・学習障害の生徒の勉強方法ならSMK


方法が、ある」SMK






<世田谷ゼミ> https://c-semi.com/setagaya/

住所    〒154-0017 東京都世田谷区世田谷3丁目2−2 メルシー世田谷 103
アクセス  【電車】東急世田谷線世田谷駅下車、徒歩20秒。
      【自転車の方】隣に駐輪場があります。
TEL    03-6804-4076
お休み   年末年始、夏季休業


当塾facebookページはこちら

https://www.facebook.com/SMKsetagaya




<調布ゼミ> https://c-semi.com/chofu/

住所    〒182-0026 東京都調布市小島町1丁目4−6 三田調布シティハウス 107
アクセス  【電車】京王線調布駅中央口を出て、線路沿いに府中方面へ徒歩一分。
      【自転車の方】前に無料の駐輪場があります。
TEL    042-426-7295
お休み   年末年始、夏季休業

当塾facebookページはこちら
http://on.fb.me/1W1muwB





<SMKアドバンス調布校> https://c-semi.com/advance/

住所    〒182-0005 東京都調布市東つつじケ丘1丁目5−28 丸加ビル 201
アクセス  【電車】京王線つつじヶ丘駅北口を出て、甲州街道に出て仙川方面に徒歩三分。
      【自転車の方】駐輪場があります。
TEL    03-5969-9295
お休み   年末年始、夏季休業


当塾facebookページはこちら

https://www.facebook.com/SMKadvance/







NEW

  • 世田谷の個別指導塾、<世田谷ゼミ>のうとうと日記

    query_builder 2026/09/17
  • 調布の個別指導塾、<調布ゼミ>のときどき日記

    query_builder 2026/09/14
  • 【WAIS知能検査】VCIとWMIの差が大きい場合の解決方法【臨床心理士が解説】

    query_builder 2026/09/13
  • 【WAIS知能検査】VCIとPRIの差が大きい場合の解決方法【臨床心理士が解説】

    query_builder 2026/09/12
  • 【WAIS知能検査】PSIが弱点の場合の解決方法【臨床心理士が解説】

    query_builder 2026/09/09

CATEGORY

ARCHIVE