WISC 生徒の対策と講師のサポート ⑥ VCI > PRIまたはVCI < PRIの差が大きい

query_builder 2023/09/22
世田谷ゼミブログ
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WISC 生徒の対策と講師のサポート ⑥ VCI > PRIまたはVCI < PRIの差が大きい



VCI > PRIまたはVCI < PRIの差が大きい

(→VCI・PRIの関係に注目し、解説します)





〇こんな傾向はありませんか?(こういうところが見られたらあてはまるかもしれない)

・何事も論理的に、筋道を立ててから、行動に移す

・いわゆる言語的なコミュニケーションが得意(好き)

→VCI優位(かもしれません)  


・あれこれ考える前に、直感的に行動・判断する

・いわゆる“その場の空気”や、相手の表情などを敏感に察知する

→PRI優位(かもしれません)  


〇説明

【前回までのおさらい】

WISC-Ⅳ検査では、全体的な知的能力の水準(FSIQ)が推定されます。FSIQは、以下の4指標(VCI・PRI・WMI・PSI)に基づき、算出されます。

 


言語理解指標(VCI)

言葉を理解する力・表現する力の推定値

知覚推理指標(PRI)

言葉以外の情報から推論する力の推定値

ワーキングメモリー指標(WMI)

耳から聞いた情報を記憶する力の推定値

処理速度指標(PSI)

目で見た情報を素早く処理する力の推定値



先の表の通り、方法②~⑤までは、個別の指標が、具体的にどのような知的能力を推定しているのか、解説してきました。ただし、私たちが普段何気なく行う(知的)活動は、ひとつの指標が独立して働いているのではなく、それぞれの指標同士が相互に関連し合ってもいるのです。

よって、ここからは、指標と指標の関係性に注目していきましょう。今回は、『言語理解(VCI)と知覚推理(PRI)』の関係について考えてみましょう。    



【VCIとPRIの関係】

VCIとPRIは、“より純粋な知的能力”(General Ability Index :GAI)を示すと、考えられています。いわゆる神経心理学的な要素(例:思考のスピード、集中力(忍耐力)の度合い)を極力取り除いたものといえるでしょう。  



ちなみに、WISC-Ⅳの前身WISC-Ⅲでは、VCIとPRIのみをかけ合わせて、全体的な知的能力の水準を推定していた、といっても過言ではありません。(厳密には、言語性IQ(VIQ)・動作性IQ(PIQ)と若干に異なる概念が用いられていました。)  

 

・生徒の対策

VCI優位の場合

・長期記憶の得意さを活かそう!  

繰り返し見聞きした情報が、身に付きやすいと考えられます。間違った問題こそ、覚えるチャンスです。何度も何度も、反復して挑戦してみましょう。  


・よくわからないときには、説明してもらおう!

「説明されれば理屈がわかる」方です。よくわからないことがあったとしても、自分はダメだと決めつけずに、よくわかっている人に聞いてみましょう!  



PRI優位の場合:

・ 思い切りの良さを活かそう!  

直感的なインスピレーションに長けているでしょう。勉強中も、一瞬のひらめきを忘れずしたいですね。このひらめきを次に活かすためには、時に「言葉にして残しておく」ことも大事かもしれません。  


・どんどん先へ!   

得意なこと、やっていて楽しいことは、逆にみんなと一緒でなくて良いでしょう。ガンガン進んで、それをみんなに分かるように言葉で説明してあげると、より定着がいいですし、人気者になれます!  


・講師のサポート

VCI優位の場合:

・反復学習に馴染ませましょう!

基本的には反復学習にこそ適応があります。生徒の求めに応じ、繰り返し言葉で説明する、間違えた問題は何度も挑戦する、などがより良いでしょう。    


・わからないことは、言葉の説明で補おう

言葉による思考が得意です。「何のことかわからない」時には、「こうこう、こうなっているんだよ」と納得してもらうところからスタートです。    



PRI優位の場合:

・積極的に“言語コミュニケーション”を導入しましょう  

方法②の回でも触れていますが、相対的にVCIが低くある場合、コミュニケーションそのものの機会に乏しかったことが影響しているとも想像されます。できる限り「言葉を交わす」ことを意識されても良いかと思います。言語能力の底上げですね。


・学習の際の事項の説明の時には、説明を控えめに。  

上記と逆のことのようですが、見たことを「こういうことかな」と判断できる方です。適切に判断できているときに言葉を挟むと混乱する可能性があります。    



臨床心理士・公認心理師 堤 梨乃

SMK 薄井 晶






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