WISC-Ⅴ：最新版知能検査をわかりやすく解説！ ④ WISC-IVからWISC-Ⅴへの変更点3

WISC-Ⅴ：最新版知能検査をわかりやすく解説！　④ WISC-IVからWISC-Ⅴへの変更点3

2025/10/10

世田谷ゼミブログ

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WISC-Ⅴ：最新版知能検査をわかりやすく解説！

④ WISC-IVからWISC-Ⅴへの変更点3

〇【そもそもWISC とは？】

WISC（Wechsler Intelligence Scale for Children：通称ウィスク）とは、5 歳 0 か月から 16 歳 11 か月までの児童生徒を対象にした、知能検査のひとつです。

検査を受けることで、お子さんそれぞれの得意部分と苦手な部分を理解することができ、一人一人にあった方法を知るヒントになるというメリットがあります。

適切な支援を行うためにも非常に重要です。

WISCの検査は社会の変化などに合わせて繰り返し改定が行われます。現在の最新版はWISC-Ⅴであり、2022年2月に、リリースされました。

WISC-Ⅴとなり、より多角的に、お子さんの能力について知ることができるようになりました。今回は、変更点の一つを具体的にわかりやすく解説していきます。

〇変更点　ワーキングメモリーについて

そもそもワーキングメモリーとは？

WISCの検査では、たくさんのことを測れますが、その中のひとつに「ワーキングメモリー」という検査項目があります。これについての内容が変更になりました！

ワーキングメモリーとは？

例えば、先生の話を聞いている時に、その話を頭の中に覚えておく力があるかなど、記憶力にまつわる能力のことをいいます。

では何が変わったの？

一つ前のバージョンであるWISC-Ⅳという検査では、先生が話したことをどれだけ覚えられるか、つまり聞いたことを覚える力だけを測っていました。

でも、WISC-Vになった今は、聞いたことだけでなく、見たものもどれだけ覚えられるか、という力も測れるようになりました。

例えば、先生が絵を見せながら説明したり、数字を書きながら言ったりするような問題が増えたというイメージです。

つまり、お子さんがどのような覚え方をするのが得意なのかが詳しくわかるようになったのです。

例えば、絵を見て覚えるのが得意なのか、それとも先生が説明したことを聞くのが得意なのか、などがわかるようになり、お子さんの個性を詳しく知ることができるようになったということです。

〇今日のまとめ

改訂によって、WISC-Vのワーキングメモリーは、ただ話を聞く力だけでなく、見て、聞いて、覚えるという、もっと広い意味での記憶力を測るようになりました。

今の時代は、ただ話を聞くだけでなく、図やグラフ、動画など、いろんなものを見ながら情報を理解することも大切です。

図鑑を見たり、タブレットで勉強したりする時、絵を見て情報を覚えたりするということも増えてきましたよね。WISC-Vは、そういう力も測って、みんながもっと得意な勉強の仕方を見つけられるようになったのです。

臨床心理士　公認心理師　田丸琴子

SMK　薄井晶

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