WISC　勉強方法　④　ワーキングメモリ―指標（WMI）が弱点 | 世田谷ゼミブログ | これまで調布・世田谷で受け入れてきた生徒様の塾での学習・合格事例などを共有します

WISC　勉強方法　④　ワーキングメモリ―指標（WMI）が弱点

ワーキングメモリ―指標（WMI）が弱点

<意味>

情報を一時的に保持し、頭の中で処理する力を測ります。必要な情報を必要な時間だけ頭の中で働かせて操作します。外界からの情報と、長期記憶の中に保存された情報両方を使用します。
視覚・空間的スケッチパッド(情報の視覚的保持)、エピソードバッファー(エピソードの記憶を長期記憶から検索し保持する)、音韻ループ(情報の聴覚的保持)、そしてこれらを制御する中央実行系からなるとされています。
情報を保持し加工し処理する能力で、生活全般に影響する能力です。

<つまずきやすいこと>
一度にたくさんのことを言われると、それを記憶に保持しながら知的な操作をしていくことができなくなります。外部の音声より注意がそれてしまうこともあります。インプットしたり記憶からアウトプットしながら思考操作するのが苦手なので、聞いたり話したり、読み書きしながら、情報を整理し、分類し、順序付け、体系化するのに困難を示します。
複雑な情報は理解が十分できなかったり、複雑な問題（算数の文章題、複雑な計算）になると処理できなかったりします。次に何をするかがメモリに保持できないことから、手順を誘導してあげる必要が出てきたりします。
「人の話を最後まで聞かない」とか「人の話を聞いていない」などと言われコミュニケーションがうまくいかないこともあります。そもそも相手の言った言葉を正確に十分に聞き取るメモリが不十分なためです。注意力や、あちこち関心が飛ぶことにも関係しています。

<支援法>
一度にワーキングメモリにかかる負担がオーバーしないように援助をしながら課題を達成する支援を行います。何をどういう順番で進めればよいのか本人が確認できるようにします。短く、シンプルな指示を、何度も繰り返すとともに、板書、プリントなどで事項を示したままにしておき、本人が随時確認できるようにします。また、複雑な課題は、部分部分に分けたり、簡潔に翻訳してあげながら処理していきます。
様々な音、目に入りやすい刺激は注意力をそいでしまうことがありますので、取り除いておくと助けになります。

＜留意点＞
検査では聴覚や視覚の機能を使うので、もともとそれに障害があったり、環境的な阻害要因がある場合には、WMIが正しく測定できません。

・生徒の対策
①複雑なものは、部分部分に分けて、少しずつ。
②何を見ながらやってもいいですよ。
③ゴールは、何かな？

・講師のサポート
1⃣口頭の指示は、短く。一度の指示で、ひとつのことを。
2⃣何を参照しても良いことにする。
3⃣周囲の環境に留意する。

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